Sustainability Update / Nov-Dec 2023

2024/02/08

リオティント、北米でアルミニウム・リサイクル事業を強化 リオティント発表-英語

今後世界の再生アルミの消費量は60%以上増加すると見られており、アメリカでは2022年からの10年間で、輸送、建設、包装の分野を中心に70%以上増加すると予測されています。リオティントは、ジャンパオロ・グループから、北米で再生アルミ事業に特化するマタルコ社の株式、50%を7億ドルで取得することに合意しました。年間約90万トンの再生アルミ生産能力を有するマタルコと、北米最大のアルミ新地金生産者でありかつ、その全量を低炭素アルミとして生産するリオティントが組むことにより、顧客に幅広い低炭素原料を提供し、産業界のネット・ゼロ実現を支えます。

 

 


ケネコット銅事業、再生可能ディーゼルへ完全移行 (リオティント発表-英語)

リオティントは、ユタ州のケネコット銅事業において、化石燃料の全消費量を再生可能ディーゼルに転換する計画を進めています。HFシンクレアとのパートナーシップにより供給される再生可能ディーゼルは、米国内で調達された再生可能な生物由来原料から製造されます。2024年第1四半期に90台の運搬トラックおよびすべての重機の燃料を再生可能ディーゼルに切り替える取り組みが始まり、その後は選鉱所、製錬所、精製所で利用される燃料の切り替えにも着手します。燃料移行の取り組みは、2023年5月に重機や車両の燃料を再生可能ディーゼルに完全移行したホウ素事業と合わせると、リオティントの全事業における石油系ディーゼル消費量の11%を削減することとなります。 

 

 


Investor Seminar 2023 セミナー資料-英語

2023年12月6日に開催された投資家向けセミナーで、リオティントグループは2050年までにネット・ゼロを達成するためのスコープ3の取り組みとして、従来の製鉄プロセスに比べるとCO²の排出量を95%削減することができる低炭素製鉄プロセスの主軸であるBioIron™技術について紹介しました。

 

この技術は、鉄鉱石から金属鉄への製鉄プロセスにおいて、還元剤として原料炭の代わりに農業副産物などのバイオマスを使用し、再生可能な電力を使用したマイクロ波炉を用いて酸化鉄を還元して鉄を生産する新技術です。BioIron™のプロセスの特徴は、成長過程で「光合成」によりCO²を吸収する原材料を燃焼プロセスに利用することで、そのCO²排出量を相殺します。また、再生可能エネルギーを利用したマイクロ波炉は、対象物の分子に照射することにより加熱するので、グリーン水素を製造する時に多くのエネルギーを必要とする水素式シャフト炉と比較して使用電力を65%削減することが可能となります。

BioIron™を含むスコープ3の取り組みについては、セミナー資料の”Investor Seminar 2023 – Slides”の24-36ページを、また、BioIron™に関する説明は、”Investor Seminar 2023 – Script”の10ページをご参照ください。