リオティント 2022年度第1四半期生産実績を発表

2022/04/20

リオティントは、2022年度第1四半期の生産実績を発表しました。

 

リオティントのCEO、ヤコブ・スタウショーンは次のように述べています。「この四半期で当社には顕著な進展がありました。モンゴル政府との包括的合意をうけてオユトルゴイでの地下採鉱を開始し、アルゼンチンのリンコン・リチウム事業買収を完了し、ギニアのシマンドゥ鉄鉱石プロジェクトで包括協定に署名しました。これらのプロジェクトはすべて、脱炭素社会に欠かせない材料の分野で成長するという当社の戦略に沿ったものです」。

「今期の生産は予測通り困難を伴うもので、業績向上の必要性を再確認しました。これまでのリオティント・セーフ・プロダクション・システム導入による成果を基礎として、さらに7件の同システム導入を開始しました。グダイダリの操業拡大に伴い当社の鉄鉱石事業の生産能力は強化される見込みで、今年後半にはピルバラ・ブレンドの増産が可能となるでしょう」。

「職場環境、風土について第三者による調査報告を公表し、指摘された前向きで恒久的な変化を起こすための26の勧告すべてを実行に移しました。また、重要な社会的、文化的遺産の価値を確実に保護するための管理計画を共同で設計することについての合意をYinhawangka Aboriginal Corporationと締結したことを発表しました。このような活動を通じて、株主の皆様へ魅力的な利益還元を実施し、ポートフォリオの維持と成長に投資してパートナーや勤務先として選ばれる企業であり続け、炭素排出のネットゼロ実現という目標に向かって引き続き前進してまいります」。

生産量* 2022年第1四半期 前年同期比 前期比
ピルバラ鉄鉱石出荷量(100%ベース) 百万トン 71.5 -8 % -15 %
ピルバラ鉄鉱石生産量(100%ベース) 百万トン 71.7 -6 % -15 %
ボーキサイト 百万トン 13.6 0 % +4 %
アルミニウム 千トン 736 -8 % -3 %
銅鉱石 千トン 125 +4 % -5 %
チタンスラグ 千トン 273 -2 % +20 %
IOC鉄鉱石ペレットとコンセントレート 百万トン 2.4 +3 % -4 %
  • 特に記載のない限りリオティントの持分

 

2022年第1四半期の操業に関する概況と、その他の重要な発表

  • 従業員やコミュニティーの安全と健康は、当社の重要な優先事項です。全労災発生率は33となり、2021年第1四半期の0.36と比べて、また前四半期の0.41からも改善しています。 新型コロナウイルス感染症に関する規制の緩和により西オーストラリア州の州境が開かれた後でピルバラ地区で最初の感染事例が発生し、他の事業所でも発生件数が急増しました。新種の変異株の監視、警戒を続けます。
  • 第1四半期のピルバラでの事業は予測通り困難を伴いました。生産量は7,170万トン(100%ベース)で前年同期比6%減となりました。出荷量は7,150万トン(100%ベース)で前年同期比8%減となりました。今年後半にはグダイダリの試掘と増産、ローブバレー選鉱工場の試運転、採掘現場の衛生状態改善による生産量増加と製品構成の向上を見込んでいます。通年での出荷量に関する見通しは変わりません。
  • ボーキサイトの生産量は1,360万トンで前年同期と変わりませんでした。これは前年と同様、この期間の大雨によって生産に支障が出た影響です。
  • アルミニウム生産量は70万トンで、前年同期比8%減となりました。これはブリティッシュ・コロンビア州のキティマット製錬所で2021年7月に始まったストライキによる減産が原因です。現在、2022年6月から同製錬所を徐々に再稼働させるための準備をおこなっており、年末までにはフル生産に戻ることを見込んでいます。他の精錬所はすべて、新型コロナウイルス感染症による欠勤などさまざまな課題にもかかわらず、安定した操業を継続しました。
  • 銅鉱石の生産量は12万5,000トンで前年同期比4%増となりました。ケネコット鉱山で実収率と品質の改善がみられたものの、オユトルゴイの品質低下、エスコンディーダの生産量低下で一部相殺された結果です。4月1日、当社はケネコット鉱山の約1,300人の従業員を代表する組合との間で5年間の新たな包括的労働協約に合意したと発表しました。
  • 当社は1月25日、オユトルゴイ・プロジェクトを進展させてパートナー関係を再構築すること、そしてプロジェクトがモンゴルにもたらす価値を向上させることについて、ターコイズ・ヒル・リソーシズとモンゴル政府との間で合意に達したと発表しました。これにより鉱山の最も重要な部分が再開され、2023年前半には最初の持続可能な生産が行われる予定です。
  • 3月14日、ターコイズ・ヒルの取締役会に対し、ターコイズ・ヒルの発行済株式の約49%(リオティントが現在保有していない株式)を取得するという拘束力のない提案をおこなったことを発表しました。提示した取得価額は1株あたり34カナダドルで、ターコイズ・ヒルの少数株主持分27億米ドルに相当します。
  • チタンスラグの生産量は27万3,000トンで、前年同期比2%減となりました。これは、カナダのリオティント・フェル・エ・チタン(RTFT)での設備の信頼性問題による減少を、南アフリカのリチャーズ・ベイ・ミネラルズ(RBM)での増産継続によって一部相殺したものです。3月18日に当社は、2021年6月30日以来実施されていたRBMの顧客との契約に関する不可抗力宣言を撤回することを発表しました。
  • アイアン・オア・カンパニー・オブ・カナダ(IOC)でのペレットとコンセントレートの生産量は、鉱石供給量の制約の影響により前年同期比3%減となりました。なお、この制約は今では解消されています。選鉱工場でのリオティント・セーフ・プロダクション・システム(RTSPS)導入は、順調に進んでいます。
  • 第1四半期には5つの事業所でさらに7件のRTSPSを導入しました。 これは持続可能な形でリオティント・システム全体の能力を引き出すことに重点を置いたものです。例えばウェスト・アンジェラス鉱山では、ピルバラ地区でのRTSPSの導入以来、試験生産の利用効率最大化を達成するなどの有望な成果をすでに得ています。
  • 3月29日、オーストラリアの外国投資審査委員会の承認を得て、8億2,500万ドルでリンコン・リチウム事業の買収を完了したことを発表しました。リンコンはリチウム・トライアングルの中心部、アルゼンチンにある大規模な未開発リチウムかん水事業です。
  • 第1四半期に、当社の事業、そして当社が関わるバリューチェーンの脱炭素化を推進するためにいくつかのパートナーシップを締結し、取り組みを前進させました。例としては、ベルベイ製錬所がどのように新たな産業の育成を支援できるかについて共同で調査をおこなうためのタスマニア政府との協定、ミネソタ州中部にあるタマラック・ニッケル・ジョイントベンチャーにおいて二酸化炭素貯留の可能性を探るためリオティント主導のチームへ資金供与をおこなう旨の米国エネルギー省との協定などが挙げられます。
  • 4月8日、「2021年度納税:経済的貢献レポート」を 発行、発表しました。このレポートでは、当社が事業をおこなう各国、各地域において、666億ドルに及ぶ直接の経済的貢献を果たし、133億ドルの税金やロイヤルティーを支払っていることを報告しています。
  • 2月24日、ヒンダ・ガルビが2022年4月8日のリオティント株主総会終了を以て社外取締役を退任しビューロ・ベリタスの役員となった(当初は最高執行責任者、その後2023年に最高経営責任者へ就任予定)と発表しました。
  • 3月6日、リオティントの2012年期末決算に反映されたリオティント・コール・モザンビークの減損の開示について、オーストラリア証券投資委員会と合意に達したと発表しました。リオティントとASIC間の調停の一部として、リオティントによる不正や全社的または広範な不履行はみとめられませんでした。
  • 当社はウクライナやロシアの伝統を有する当社従業員への支援を継続しており、複数の人道支援組織へ500万ドルの支援を約束しました。当社は従業員の安寧、コミュニティへの貢献、事業の安全な操業の継続を確保しつつ、ロシア企業との商取引関係終了の手続を実施中です。オーストラリア政府の制裁措置の結果、当社は新たな発表があるまで、Queensland Alumina Limited (QAL)の全ての生産能力と経営権を取得しました。QALはリオティントが80%、ルサール社が20%を所有しています。当社は地元グラッドストーンとクイーンズランド州の経済における大規模な雇用企業・貢献企業として、引き続きQALの安定操業の確保に注力してまいります。

 

リオティントについて

リオティントは、ロンドンとニューヨークの証券取引所に上場する  Rio Tinto plc  とオーストラリア証券取引所に上場する  Rio Tinto Limited からなる二元上場会社で、英国に本社を置いています。国際的大手鉱業グループとして探鉱、鉱業と鉱物資源の加工を主たる事業とし、鉄鉱石、アルミニウム、銅、ダイヤモンド、金、産業用鉱産物(ホウ砂、酸化チタン、塩他)など人類の進歩に必要不可欠な製品を供給しています。オーストラリアと北米を重要な拠点とし、南米、アジア、欧州、アフリカなど世界で事業をおこなっています。日本はリオティントにとって最も重要で長期にわたる取引パートナーのひとつです。

 

 

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