リオティント 北米初の酸化スカンジウム生産者に

2022/05/09

リオティント・フェル・エ・チタン(Rio Tinto Fer et Titane, RTFT)は、カナダ・ケベック州ソレルトレーシーにある商業規模の実証プラントにおいて、北米で初めてとなる高純度酸化スカンジウムの生産をおこないました。酸化スカンジウムは、固体酸化物形燃料電池やアルミニウム合金に使用されるクリティカル・ミネラル(重要鉱物)です。

 

RTFTは試運転の成功を受け、次の段階として、酸化スカンジウムの世界市場の約20%を占める年間3トンの生産能力に達するよう、生産量の増強に注力しています。本プラントは、RTFTが開発した革新的なプロセスを用いており、二酸化チタンの生産過程で発生する廃棄物から高純度の酸化スカンジウムを抽出することを可能とするため、新たな 採掘活動を一切必要としません。

 

また、RTFTは市場の需要に対応するため、近い将来に生産能力を拡張する選択肢も検討しています。

 

リオティント・アイアン・アンド・チタニウムのマネージング・ディレクター、ステファン・ルブラン は次のように述べています。「私たちは今回の酸化スカンジウムの初生産を大変誇りに思います。これは、スカンジウムの安定供給を確立するための重大なマイルストーンであり、このクリティカル・ミネラルのグローバルサプライチェーンのリスクを軽減する当社の能力を示すものです」。

 

ステファンはまた、次のようにも述べています。「リオティント・フェル・エ・チタンは、廃棄物から価値を生み出すこの画期的なプロセスを活用し、世界のスカンジウム市場の主要なサプライヤーとなることを目指します。このプロジェクトを2年足らずで計画から商業規模の実証生産へと導いた社員たちを称賛したいと思います」。

 

酸化スカンジウムは、データセンターや病院の電源として使用される固体酸化物形燃料電池の性能向上や、スタジアムやスタジオの照明などのニッチ商品に使用されています。また、航空宇宙、防衛、3Dプリンティング産業向けの高性能アルミニウム-スカンジウム合金の製造にも使用されています。

詳しくはwww.elementnorth21.caをご覧ください。

 

ご参考:

RTFTはカナダ・ケベック州のノースショア、アーヴル=サン=ピエール近くのラック・ティオ地区で露天掘りのイルメナイト鉱山を操業しています。ここで産出される鉱石は同州ソレルトレーシーにあるRTFTの金属工場で高品質の酸化チタン原料、銑鉄、鉄鋼、金属の生産に使われます。同鉱山とその関連施設は1,600人以上を雇用しています。

RTFTはイルメナイトから鉄を除去するプロセスの先駆的企業で、ケベック州で70年以上操業しています。近年は顔料製造者向けの酸化チタン含有量の高いスラグを生産するUGS生産工程の開発、マーケティング、調整に力を入れています。

 

リオティントについて

リオティントは、ロンドンとニューヨークの証券取引所に上場する  Rio Tinto plc  とオーストラリア証券取引所に上場する Rio Tinto Limited からなる二元上場会社で、英国に本社を置いています。国際的大手鉱業グループとして探鉱、鉱業と鉱物資源の加工を主たる事業とし、鉄鉱石、アルミニウム、銅、ダイヤモンド、金、産業用鉱産物(ホウ砂、酸化チタン、塩他)など、人類の進歩に必要不可欠な製品を供給しています。オーストラリアと北米を重要な拠点とし、南米、アジア、欧州、アフリカなど世界で事業をおこなっています。日本はリオティントにとって最も重要で長期にわたる取引パートナーのひとつです。

 

 

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