リオティント 2023年度上半期の業績を発表
2023/07/26
リオティントのCEO、ヤコブ・スタウショーンは本日の中間決算に関して次のように述べています。
「私たちは、会社をより強固にするための明確な方針に従い、長期にわたって成功を収めるための戦略をさらに推し進めています。西オーストラリア州ピルバラ地区の鉄鉱石事業においてさらなる進展を遂げるなど、4つの戦略的目標の達成に向けて前進する一方で、他の多くの事業でも競争力を高める必要があると認識しています」。
「規律ある投資により資産の健全性を高め、企業文化、マインドセット、人と人のつながりに重点を置いてきた結果、ピルバラ鉄鉱石事業の操業は着実に改善しており、過去5四半期連続で前年同期を上回っています。また、ターコイズ・ヒル・リソーシズの買収により持分権益が倍増したオユトルゴイ銅鉱山の地下坑内掘りでは、初めて持続可能な水準で生産が行われるなど、将来のポートフォリオ形成に向けて重要なステップを踏むことができました。さらに先週、北米で急成長している将来有望なアルミのリサイクル事業に参入するため、マタルコ・アルミニウム・ジョイントベンチャーを設立しました。ギニアのシマンドゥ鉄鉱石プロジェクトは着実に進展しており、今年の後半には最終承認が得られることを期待しています」。
「市況の軟化にもかかわらず、優良な資産と優秀な従業員により堅調な決算を達成することができました。特別項目を調整したEBITDAは117億ドル、フリーキャッシュフローは38億ドル、そして41億ドルの税金および政府へのロイヤルティを差し引いた特別項目調整後純利益は57億ドルとなりました。当社は、この強いバランスシートにより、規律ある投資を継続しながら一方で当社の方針に沿った50%の配当性向となる29億ドルの中間配当を実施することが可能となりました」。
「私たちは、魅力的な配当金を支払い続け、ポートフォリオを維持・成長させながら、事業の長期的な強みに投資し、同時に社会のネット・ゼロへの推進に貢献していきます」。
2023年6月半期決算 |
2023 |
2022 |
対前年比 |
営業活動によるネット・キャッシュフロー(百万米ドル) |
6,975 |
10,474 |
(33) % |
有形固定資産と無形固定資産の取得(百万米ドル) |
3,001 |
3,146 |
(5) % |
フリーキャッシュフロー1(百万米ドル) |
3,769 |
7,146 |
(47) % |
連結売上高(百万米ドル) |
26,667 |
29,775 |
(10) % |
特別項目を調整した EBITDA1(百万米ドル) |
11,728 |
15,597 |
(25) % |
リオティント株主に帰属する税引後当期純利益2(百万米ドル) |
5,117 |
8,943 |
(43) % |
特別項目を調整した 1 株あたり利益12 (EPS)(米セント) |
352.9 |
534.9 |
(34) % |
1株あたり普通配当(米セント) |
177.0 |
267.0 |
(34) % |
使用資本利益率(ROCE)1 |
20% |
34% |
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2023年 6月30日現在 |
2022年 12月31日現在 |
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純負債1(百万米ドル) |
4,350 |
4,188 |
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*表中の注釈については英文リリースをご参照ください
最良のオペレーター
当社は、資産の健全性を高めるために規律ある投資と企業文化やマインドセットの転換に重点を置いています。
- 安全な労働環境の整備に力を入れ、大惨事を防止し、労働災害を出さないよう対策に努めています。2023年上半期の全傷害発生率は36と安定しています。リオティント・アイアン・アンド・チタニウムおよびケネコットで発生した重大なプロセス安全事故については調査が進められています。これらのリスクを管理し、従業員および地域社会の安全、健康、ウェルビーイングを優先していきます。
- ピルバラ鉄鉱石事業は、上半期の生産量と出荷量が7%増加し、好調を維持しています。グダイダリ鉱山の生産は設計能力に達し、2023年のピルバラ事業全体の出荷ガイダンスは3億2,000万トンから3億3,500万トンのレンジの上半分に引き上げられました。
- オユトルゴイ銅鉱山坑内掘りプロジェクトの立ち上げは順調に進んでおり、パネル0の54のドローベルからの出鉱が計画よりも大幅に前倒しして開始しました。
- キティマット製錬所が順調に生産を上げていることから、アルミ製錬事業の操業は安定しています。
- 新たに2カ所で安全生産システムを導入し、これにより同システム導入済のサイトは合計20カ所となりました。同システムは安全性を継続的に改善し、従業員エンゲージメントを強化し、操業実績を持続的に向上させることに重点を置いています。
完璧なESGへの取り組み
2023年上半期のスコープ1と2の排出量は15.4百万トンCO2eでした(2022年実績は上半期で15.5百万トン、通期で30.3百万トン)。また、2023年上半期の脱炭素プロジェクトへの資本支出は9,500万ドルとなり、排出量削減目標設定時の予想を下回りましたが、脱炭素に関連する事業支出は約1億ドルに増加しました。
当上半期の脱炭素化の進捗状況は以下の通りです。
- 4月3日、リオティント・アイアン・アンド・チタニウム(RTIT)は、RTITケベック事業所の脱炭素化を目指す画期的なブルースメルティング(BlueSmelting™)技術を検証するプロセスの一環として、ソレルトレーシー(Sorel-Tracy)の冶金工場でブルースメルティング(BlueSmelting™)実証プラントの生産を開始しました。
- 6月2日、カリフォルニア州ボロンのホウ酸塩鉱山は、重機器で消費される燃料を石油系ディーゼルから再生可能ディーゼルへ完全移行することに成功しました。同鉱山は、この画期的な燃料転換を達成した世界初の露天掘り鉱山となります。
- 6月12日、鉄鋼バリューチェーンの脱炭素化を支援するため、世界最大の製鉄会社である中国宝武と、中国とオーストラリアにおいてこの分野で産業界をリードするさまざまな新規プロジェクトを検討するための覚書に調印しました。
卓越した開発力
当上半期には以下のような重要なマイルストーンを達成し、卓越した開発力という目標を大きく前進させました。
- 2030年までに世界第4位の銅鉱山となるモンゴルのオユトルゴイ鉱山にて、坑内掘りによる安定的な生産を達成しました。
- ペルーのラ・グランハ銅鉱山プロジェクトの開発を推進するため、ファースト・クオンタム・ミネラルズ社と合弁事業を設立する契約を締結しました。
- ユタ州ケネコットのノース・リム・スカーン坑内掘り銅プロジェクトの開発資金として、4億9800万ドルを承認しました。
- ケベック州のAP60アルミ製錬所の拡張に11億ドルの投資をすることを決定しました。
- ピルバラ鉄鉱石事業の総生産量維持のため、ウェスタン・レンジ鉱山の開発に着手しました。なお、同プロジェクト関連の支出として総額10億豪ドルの契約を西オーストラリア州の企業に発注しました。
- アルゼンチンのリンコン(Rincon)リチウム・プロジェクトで、スターター・プラントの建設を進めています。しかし、プロジェクトの完全な定義づけ、スコープの変更、インフレ率の上昇により、資本支出の予想額は1億4000万ドルから3億3500万ドルに増加しました。ここで得た学びは、今後プロジェクトをフル・スケールに拡大する際に活かされることになります。
- 北米では、マタルコ・アルミニウム・ジョイントベンチャーへの7億ドルの出資を決めました。
- ギニアのシマンドゥ鉄鉱石プロジェクトは着実に進展しており、今年の後半には最終承認が得られることを期待しています。
ソーシャル・ライセンス
当社は信頼を回復し、特に先住民との関係を再構築することに引き続き注力します。
- 2月には、カナダのカワワチカマチのナスカピ族とアイアン・オア・カンパニー・オブ・カナダ (IOC)は、今後数十年にわたって対話、協力、信頼に基づく互恵関係を確立するための協定に署名しました。
- 3月には、文化遺産管理基準の順守と実績を確認するグローバル監査の結果を踏まえた独立報告書を発表しました。
- 5月には、現代奴隷に関する2022年版の声明を発表しました。2022年中に私たちの事業において現代奴隷に相当する事例や苦情の記録はありませんでしたが、私たちは引き続き本問題の改善のための方策を模索します。
- 6月2日、西オーストラリア州のピルバラにて海水淡水化プラントを建設するために、3億9500万ドルを投資する計画を発表しました。この淡水化プラントにより、沿岸地域の操業施設と、地域コミュニティへの水の供給を支援します。
(リリース内のドル表記は特記がないものは米ドルです。)
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