リオティント、BHPと西オーストラリアで バッテリー式電動大型ダンプトラックの共同試験実施
2024/05/27
リオティントとBHPは、西オーストラリア州ピルバラ地区でバッテリー式電動大型ダンプトラック技術の将来的な導入を目指し、業界初の共同試験を行います。
両社はCaterpillar、コマツと協力し、ピルバラの環境における性能と生産性を評価するため、バッテリー、静的・動的充電システムのテストを含む、バッテリー式電動ダンプトラックの独自の試験を実施します。
この協業は、2050年までの操業時の温室効果ガス排出量を正味ゼロにするという、リオティントとBHPが共に掲げる目標達成に向けた、BHP、リオティント、コマツ、Caterpillarの各社のコミットメントを反映したものです。
協業の一環として、2024年後半からCat 793ダンプトラック2台が、2026年からはコマツ930ダンプトラック2台が、西オーストラリア州ピルバラ地区の鉱山で試用されます。
Caterpillarとコマツは、BHPとリオティントの両社にそれぞれ1台ずつトラックを提供し、BHPはCaterpillar製トラック、リオティントはコマツ製トラックを試用します。トライアルの結果はBHPとリオティントの間で共有されます。
これらの試用は、BHPとリオティントのピルバラでの事業におけるバッテリー式電動ダンプトラック試験の第一段階となります。
トラックとバッテリー設計の試験、開発、改良が各メーカーにて継続的に行われる予定です。今後さらに多くのダンプトラックを試験する方向性と、バッテリー式電動ダンプトラックが各企業の操業に導入される可能性が期待されます。
リオティント鉄鉱石部門のチーフ・エグゼクティブ、サイモン・トロットは、次のように述べています:
「この協業により、世界有数の資源会社2社と世界最大級のダンプトラックメーカー2社が、運搬作業のゼロエミッション化という重大な課題の解決に共に取り組むことになります。
ゼロエミッション運搬なくしてネット・ゼロへの明確な道筋はなく、できる限り迅速かつ効率的に到達するための協力が重要です。ピルバラの条件下で2種類のバッテリー式電動ダンプトラックをテストすることで、より広範なデータを得ることができ、BHPと協力することで、効率的に学習することができます。
ピルバラの事業の再生可能エネルギー化と共に、このような協力関係を築くことで、事業を脱炭素化し、ネット・ゼロの公約を達成するという共通の課題の解決に近づくことができます」。
BHPオーストラリア担当プレジデントのジェラルディン・スラッテリーは、次のように述べています:
「操業の脱炭素化は技術の飛躍的な進歩にかかっており、このようなパートナーシップは、私たちの業界を大きく前進させます。リオティント、Caterpillar、コマツと協力して、このような試験を行えることを嬉しく思います。
ディーゼル燃料を代替するには、車両を取り巻くまったく新しい運用エコシステムを開発する必要があります。鉱山計画に取り入れ、運搬網を運用し、それらの変化から派生する安全性と運用上の考慮すべき点を検討する必要があります。そのため、これらの新技術が実際にどのように機能し、私たちの鉱山に取り入れられるかをテストすることは、非常に重要な成功要因となります。
私たちはすでに、供給電力の一部を再生可能電力に切り替えたことで、スコープ1と2の事業活動に伴う温室効果ガス排出量を大幅に削減しており、バッテリー式電動技術の開発を通じて、事業全体におけるディーゼル燃料の使用量をさらに削減したいと考えています」。
ご参考:
2021年、リオティントとBHPは、Caterpillarとコマツの両社と協力し、バッテリー式電動ダンプトラックのプロトタイプの開発と検証を支援しました。今回試用されるトラックは、これらのプロトタイプが基盤となっています。
2023年のリオティントのスコープ1と2の排出量のうち、鉱山機械と鉄道車両におけるディーゼル消費による炭素排出量は12%でした。
2020年度のBHPのスコープ1と2の排出量のうち、約40%がディーゼルの燃焼による炭素排出量でした。
リオティントについて:
リオティントは、世界35カ国で事業を展開する大手資源会社です。資源業界のパイオニアとして、鉄鉱石、銅、アルミニウム、リチウムなど、人々の生活に不可欠な鉱石や金属を生産し、二酸化炭素排出量のネット・ゼロを実現するために、世界が求める素材をよりよい形で提供しています。リオティントは、日本にとって金属・鉱物の最大のサプライヤーの一社であり、低炭素社会の実現に向け、最も重要なパートナーとして長年にわたり信頼関係を深めてきた日本の企業との取り組みを強化しています。
お問い合わせ
Media Relations, Japan
奥野雄三 Yuzo Okuno
浅沼麻咲 Masaki Asanuma
RTJ_Communications@riotinto.com
Rio Tinto Japan
1 Kojimachi 4, Chiyoda-ku
Tokyo 102-0083
Japan