リオティント 2025年度上半期の業績を発表
2025/07/30
ポートフォリオの拡大と多様化を進める中で、非常に堅調な財務実績を達成
銅換算生産量は前年比6%増加、4つの目標に注力することで戦略を着実に実行
リオティントCEOのヤコブ・スタウショーンは、次のように述べています。「リオティントは、ポートフォリオの多様化が進む中で、業績の改善に支えられ、非常に堅調な財務結果を達成しています。鉄鉱石価格が前年比で13%下落したにもかかわらず、特別項目調整後の EBITDAは115億ドル、事業活動から生み出されたネット・キャッシュは69億ドルを計上しました。これは、アルミニウムおよび銅事業の貢献が拡大していること、ならびに第1四半期に発生した4つのサイクロンからのピルバラ事業の力強い回復を示しています。税金および政府へのロイヤルティ(48億ドル)を差し引いた特別項目調整後の純利益は48億ドルとなりました。
当社は強固なキャッシュフローにより、健全なバランスシートを維持しつつ、収益性の高い成長への規律ある投資を継続しながら、配当性向50%にあたる24億ドルの中間普通配当を継続することが可能となりました。
当社は、業界最高水準のプロジェクト遂行力と、今後数十年にわたって拡大が見込まれる製品需要を背景に、価値を創出する立場にあります。しっかりとした基盤と将来に向けた多様なオプションを備え、中期的な生産成長の実現に向けて着実に前進しています。」
エグゼクティブサマリー
- サイモン・トロットが2025年8月25日付で最高経営責任者(CEO)に就任することを発表しました。
- 鉄鉱石価格が13%下落し、第1四半期のサイクロンの影響があったにもかかわらず、安定的な事業活動から生み出されたネット・キャッシュ69億ドルと特別項目調整後の EBITDA 115億ドルを維持し、非常に堅調な財務実績を達成しました。これは、業績改善、ポートフォリオの多様化、アルミニウムおよび銅事業の貢献拡大に支えられています。
- リオティント株主に帰属する税引後純利益は45億ドルです。
- 中間普通配当は24億ドル、配当性向は50%です。当社の配当方針に沿った内容です。
- プロジェクトも順調に進展しています。ギニアの高品位鉄鉱石プロジェクト、シマンドゥの初出荷は2025年11月頃に前倒し、ウェスタンレンジ鉄鉱石プロジェクトは予算・期限共に計画通りに操業を開始しました。ホープダウンズ2およびブロックマン・シンクライン1鉱山では、全ての承認を取得し建設を開始しました。アルカディウム・リチウムの買収は予定より早く3月に完了し、チリにおいてはCodelcoおよびENAMIとの新たな契約を通じてリチウム事業の新規プロジェクトを強化しました。
2025年6月半期決算 |
2025 |
2024 |
対前年比 |
営業活動によるネット・キャッシュフロー(百万米ドル) |
6,924 |
7,056 |
(2)% |
有形固定資産と無形固定資産の取得(百万米ドル) |
4,734 |
4,018 |
18% |
フリーキャッシュフロー1(百万米ドル) |
1,962 |
2,843 |
(31)% |
連結売上高(百万米ドル) |
26,873 |
26,802 |
― % |
特別項目を調整した EBITDA1(百万米ドル) |
11,547 |
12,093 |
(5)% |
特別項目調整後の純利益 |
4,807 |
5,750 |
(16)% |
リオティント株主に帰属する税引後当期純利益(百万米ドル) |
4,528 |
5,808 |
(22)% |
特別項目を調整した 1 株あたり利益(EPS)1(米セント) |
296.0 |
354.3 |
(16)% |
1株あたり普通配当(米セント) |
148.0 |
177.0 |
(16)% |
使用資本利益率(ROCE)1 |
14% |
19% |
|
純現金額1(百万米ドル) |
2025年6月30日 14,597 |
2024年12月31日 5,491 |
166% |
最良のオペレーター
私たちは、安全な職場環境の確保、重大事故や負傷の防止に引き続き全力で取り組んでいます。
- 全傷害発生率(AIFR)は0.39でした。
- 業績の改善:
- セーフ・プロダクション・システム(SPS):現在36拠点で導入されています。
- ボーキサイト:アムランおよびゴーブの好調な操業により、上半期として過去最高の生産量を記録しました。
- 銅:オユトルゴイ銅鉱山坑内掘りプロジェクトにおいて、SPSによる地下開発の進展を背景に、上半期の生産量が前年比54%増加しました。
- ピルバラ鉄鉱石:2018年以来最高となる第2四半期の生産量を達成しました。SPSにより年間500万トンのシステム能力向上を実現しましたが、サイクロンの影響を受けた期間は稼働率が制限されました。
完璧なESGへの取り組み
- 脱炭素:2030年までにスコープ1および2のCO2排出量を2018年排出量ベースラインとの比較で50%削減する目標に向けて順調に進捗しています。2050年までに顧客およびサプライヤーの排出量ネットゼロ達成を支援することを約束しています。
- CO2排出量:2025年上半期のスコープ1および2の排出量は1,560万トンCO2eで、2018年の基準値との比較で14%削減しました。
- 支出:資本的支出7,200万ドル、営業支出1億8,100万ドルでした。
- パシフィック・アルミニウム事業:グラッドストン事業のエネルギーソリューション第3フェーズを実施しました。エディファイ・エナジーが設置予定の太陽光発電設備(600MWac)および蓄電システム(600MW/2,400MWh)で発電される電力の90%を購入する2件の新契約を締結しました。
- ピルバラ鉄鉱石:鉄鋼生産の脱炭素化プロジェクトNeoSmeltに、ウッドサイドエナジーおよびMitsui Iron Ore Developmentが参画し、さらに、オーストラリア再生可能エネルギー庁(ARENA)から1,980万豪ドルの支援を獲得しました。
- モダン・スレイバリー・ステートメント:
2025年5月に公表された当社のモダン・スレイバリー・ステートメントでは、ギニアにおける独立した人権影響評価(Human Rights Impact Assessment)を参照し、その提言に対応するための具体的な措置を詳述しています。本報告書は、当社の事業およびサプライチェーンにおいて、現代奴隷(強制労働、児童労働など)を防止するという強いコミットメントを改めて示すものです。
卓越した開発力
当社は引き続き大きな進展を遂げています。
- シマンドゥ:初出荷時期を2025年11月頃へと前倒ししました。
- ピルバラ:ウェスタンレンジ鉄鉱石プロジェクトは予算・期限共に計画通りに6月に操業を開始しました。
- ピルバラ:ブロックマン・シンクライン 1およびホープダウンズ2では、伝統的土地所有者の支持を受け、6月までに州および連邦政府の必要な承認をすべて取得し、主要建設工事の開始が可能になりました。
- リチウム:アルカディウム・リチウムの買収を3月に67億ドルで完了し、リオティント・リチウムの統合は順調に進行しています。さらに、チリにおいてCodelcoおよびENAMIとの2件の新契約を通じてリチウム事業の新規プロジェクトを強化しています。
ソーシャル・ライセンス
当社は信頼を回復し、特に先住民との関係を再構築することに引き続き注力し、文化的知識向上への投資を続けています。
- プートゥ・クンティ・クラマ族とピニクラ族(PKKP):2025年5月、PKKPとの間で土地の共同管理協定を締結しました。これは、PKKPの伝統的土地におけるリオティントの鉄鉱石事業に関する包括的な枠組みを提供するものであり、鉱山ライフサイクル全体にわたって、文化遺産や社会環境に影響を及ぼす提案への対応方法を正式に定めるものです。この協定により、知識の共有と共同設計が事業運営の中心に据えられます。
- ピルバラ・ウェスタンレンジ:インハワンカの伝統的土地所有者と共同で設計した、社会文化遺産管理計画(Social, Cultural and Heritage Management Plan)を初めて導入しました。
*リリース内の表記はすべて米ドルです。
*注釈については英文リリースをご参照ください。
お問い合わせ
Media Relations, Japan
奥野雄三 Yuzo Okuno
浅沼麻咲 Masaki Asanuma
RTJ_Communications@riotinto.com
Rio Tinto Japan
1 Kojimachi 4, Chiyoda-ku
Tokyo 102-0083
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riotintojapan.com