リオティント 2021年度第2四半期生産実績を発表

2021/07/16

リオティントは、2021年度第2四半期の生産実績を発表しました。

リオティントのCEOヤコブ・スタウショーンは次のように述べています。「世界経済、特に中国が力強く回復しており、当社は顧客に対し供給可能な限り多くの商品を提供すべく努力しています。しかし、この今年度上半期は特にピルバラ地区でいくつかの課題に直面しました。これは主として旧鉱山から新鉱山への移行の問題と大雨の影響によるものです。新型コロナウイルス感染症に関連した制約が強まって多くの移動制限が生じ、さらなる困難をもたらしました。特に西オーストラリア州とモンゴルでは、業務の改善やメンテナンス活動の実施、プロジェクトの促進のために人員を追加しようとしても限界が生じています。」

「当社の最優先事項である安全に係る分野での成績は、困難がある中でも引き続き堅調です。しかし私が就任直後に申し上げたように、操業面では我々が望むレベルには到達していません。当上半期の業績は、事業強化のために定めた優先目標が正しかったことをあらためて確認するものとなりました。それは、リオティントが操業責任者としてベストになること、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する完璧な信頼を得ること、開発面で成功を収めること、そして強力なソーシャル・ライセンス(現地社会に受け入れられる状況)を確保することです。優先目標の達成へ向けて歩みを始めてはいますが、より強いリオティントを作り、株主の皆様へ利益還元を継続し、ポートフォリオの維持と発展のために投資し、より幅広く社会に貢献できるようになるために、為すべきことはまだ多く残っています」。

生産量*   2021
2四半期
前年同期比 前期比 2021

上半期

前年同期比
ピルバラ鉄鉱石出荷量(100%ベース) 百万トン 76.3 -12 % -2 % 154.1 -3 %
ピルバラ鉄鉱石生産量(100%ベース) 百万トン 75.9 -9 % -1 % 152.3 -5 %
ボーキサイト 百万トン 13.7 -6 % +1 % 27.3 -4 %
アルミニウム 千トン 816 +4 % +2 % 1,619 +3 %
銅鉱石 千トン 115.5 -13 % -4 % 236.1 -11 %
チタンスラグ 千トン 298 +14 % +7 % 577 +4 %
IOC鉄鉱石ペレットとコンセントレート 百万トン 2.7 -2 % +16 % 5.1 -5 %

 

第2四半期の操業に関する最新情報

– 5月24日、職員のニコ・スワートが、南アフリカのリチャーズ・ベイ・ミネラルズ(RBM)への通勤途上で車を運転中に銃撃事件に巻き込まれ亡くなりました。ご遺族へ心からお見舞いを申し上げます。当社はご家族やご友人、同僚の皆さんに継続的な支援を届けています。
– 一部地域で新型コロナウイルスの感染再拡大が見られる中、従業員や地元のコミュニティーの安全は引き続き当社の優先事項です。30ヵ月間以上死亡事故ゼロを続けていますが、全傷害発生頻度0.39は、前年同期(0.37)や前四半期(0.35)と比べてわずかに増加しており、現状に満足している余裕はありません。
– 鉄鉱石の出荷は、続く新型コロナウイルス感染症による制約、旧鉱山から新鉱山への移行とスムーズな立ち上げ、文化遺産の保護管理にもよりますが、ガイダンス範囲の下限となると予想されます。 採掘された銅とボーキサイトの生産もガイダンス範囲の下限となることが予想されます。 南アフリカのRBM事業の再開時期に関するリスクが高まり治安状況が悪化したために、通年の二酸化チタンスラグ生産ガイダンスは削除されました。 安全に業務を再開できるよう、地方自治体や連邦政府、警察と協力しています。
– ピルバラの鉄鉱石生産量は7,590万トン(100%ベース)で前年同期比9%減でした。これは西ピルバラ地区で平均以上の降雨があったこと、新鉱山への移行を可能とするために操業を中断したこと、鉱石処理プラントのアベイラビリティーが低下したこと、文化遺産保護作業を引き続き優先したことによるものです。出荷量は7,630万トン(100%ベース)で前年同期比12%減となりました。この出荷量は在庫削減によって生産量低下を埋め合わせた結果です。新型コロナウイルス感染症に係る規制の継続や労働市場の逼迫のため、経験豊富な委託業者や特定のスキルを持つ作業者を得ることが困難になっています。
– ボーキサイトの生産量は1,370万トンで前年同期比6%減でした。これは第1四半期にオーストラリア東部での大雨により影響を受けた後にシステムが不安定になったことが影響しています。
– アルミニウムの生産量は80万トンで前年同期比4%増でした。これは、アイスランドのISAL製錬所とケベック州のベカンクール製錬所がフル稼働に戻り、またブリティッシュ・コロンビア州キティマットでの電解炉の炉修サイクルが終了しつつあることによるものです。
– 銅鉱石の生産量は11万5,500トンで前年同期比13%減となりました。これは、新型コロナウイルスの影響長期化に伴うエスコンディーダ鉱山の回復遅延と生産量低下と、ユタ州にあるケネコット鉱山で4月にインピット・クラッシャー移設計画を実行したことによるものです。5月31日にはビンガム・キャニオン鉱山ピットの南西壁で地滑りが発生しました。これは当社所属の地盤工学の専門家により予測済みだったため負傷者や設備損傷はありませんでした。主要なアクセス経路や他の採掘エリアに損害はなく、操業に重大な影響はありません。被災エリアでの採掘は6月から徐々に再開しました。銅鉱に影響はなく、多くの銅が含まれた鉱石を地滑り現場から回収できる見込みです。ただしそのサイズのため採掘には時間がかかると見られ、結果、2021年後半に予定されていた一部の高品位生産は2022年に延期されると想定されます。
– チタンスラグの生産量は29万8,000トンで前年同期比14%増になりました。ケベック州にあるフェル・エ・チタン(RTFT)の冶金施設では安定した生産が行われています。RBMでは数週間にわたる暴力的な混乱のあと操業が著しく阻害され、結果、当社は不可抗力を宣言しすべての操業を縮減しました。
– Iron Ore Company of Canadaでのペレットとコンセントレートの生産量は前年同期比2%減となりました。これは、労働力と機材の確保の問題が生産量に影響を及ぼしていることによるものです。港での火事を受けて4月に出された不可抗力宣言は撤回されました。
– 6月17日、ピーター・カニンガムを最高財務責任者に同日付で任命することを発表しました。同時に業務執行取締役としてリオティントの取締役会にも加わります。7月7日、イザベル・デシャンをバーバラ・レヴィの後任としてチーフ・リーガル・オフィサー兼エクスターナル・アフェアーズ担当に任命することを発表しました。現在アクゾノーベルのジェネラル・カウンセル兼エグゼクティブ・コミッティー・メンバーである同氏のリオティントへの入社は2021年10月25日の予定です。
– 6月4日、ベン・ワイアットがリオティントの社外取締役に就任することを発表しました。ワイアット氏はオーストラリア国民で、西オーストラリア州政府の前財務大臣兼先住民担当大臣です。2021年9月1日に就任の予定です。
– 第2四半期には、バリューチェーンの脱炭素化を推進するために4件のパートナーシップを結びました。オーストラリア再生可能エネルギー庁とは、アルミナ精製所における炭素排出削減のため天然ガスを水素に置き換えることが可能かどうかの調査をおこないます。また、韓国のポスコ社と共同で、炭素排出の少ない鉄のバリューチェーン構築へ向けた技術を調査、開発、実証します。

リオティントについて

リオティントは、ロンドンとニューヨークの証券取引所に上場する Rio Tinto plc とオーストラリア証券取引所に上場する Rio Tinto Limited からなる二元上場会社で、英国に本社を置いています。国際的大手鉱業グループとして探鉱、鉱業と鉱物資源の加工を主たる事業とし、鉄鉱石、アルミニウム、銅、ダイヤモンド、金、産業用鉱産物(ホウ砂、酸化チタン、塩他)など、人類の進歩に必要不可欠な製品を供給しています。オーストラリアと北米を重要な拠点とし、南米、アジア、欧州、アフリカなど世界で事業をおこなっています。日本はリオティントにとって最も重要で長期にわたる取引パートナーのひとつです。

 

 

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