Salt塩
塩は人間の生活に欠かすことができません。食材としてよく知られていますが、産業にとっても重要です。当社が生産する塩の大半は化学産業で使用され、ガラスや紙、プラスチック、繊維、石鹸や洗剤などを作る際に使われています。また、食品加工や路面凍結防止にも用いられています。
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リオティントにおける塩
当社が西オーストラリア州でおこなっているダンピア・ソルト事業は、海水塩(鉱物として採掘する塩ではなく海水を蒸発させて作る塩)の輸出量で世界最大の規模を誇ります。毎年1,000万トン以上を輸出し、その大半がアジアと中東へ送られています。
ダンピア・ソルトは当社で最も古い事業部門のひとつで、ほぼ太陽と風の力だけを使った独自の持続可能な生産プロセスを用いています。
ダンピア・ソルトの3ヵ所の製塩事業所にまたがる浅い塩原は半永久的に塩を生成することができます。当社の製塩事業はオリンピック・サイズの競泳プール168,000個分に相当する面積(21,000ヘクタール)よりも広大な土地での自然な蒸発プロセスによって、主に産業目的に使用される塩を海水から抽出しています。浅く平坦な土地に日々汲み上げられる100万トンの海水は、シギチドリなどさまざまな渉禽類の重要な生息地となっています。ダンピア・ソルトの製塩事業拠点は世界の生息数の1%以上に当たるトウネン、サルハマシギ、ウズラシギ、アカエリシロチドリが毎年定期的に確認され、Birdlife Australiaから重要生物多様性エリアに指定されています。ポートヘッドランドも、キリアイや絶滅の危機に瀕しているシベリアオオハシシギにとって最も重要なオーストラリアの地域です。
太陽と風が数ヵ月かけて海水を蒸発させると、塩の結晶が形成されて塩分を含んだ塩のクラストが地表面に生じてきます。乾燥した塩を専用の機械で集め、320トンの大型トラックに積んで洗浄プラントへと運びます。そこで最終用途ごとに求められる条件に従って不純物が除去されます。貯蔵された塩は現地の港で船に積み込まれ世界中へと出荷されます。 -
当社の塩の用途
塩は原料として工業用途に用いられ、塩素や苛性ソーダ、ソーダ灰の生産に使われます。それらは次のような製品の加工や製造に使われています。
・PVCやポリウレタン
・ガラス
・洗剤や石鹸
・布
・工業用化学物質
・路面凍結防止剤