Sustainability Update / May-Jun 2023

2023/07/03

酸化チタン原料、製錬工程で二酸化炭素排出を大幅に削減するBlue Smelting™の実証プラントを始動 リオティント発表-英語

リオティント・アイアン・アンド・チタニウム(RTIT)ケベックオペレーションでは、カナダ政府とのパートナシップにより、現在の還元プロセスよりも温室効果ガスの排出を95%削減できるBlueSmeltingプロジェクトに取り組んでいます。2023年4月、新たな製錬技術を用いてイルメナイト鉱石を還元する実証プラントをケベック州ソレルトレーシーのRTIT冶金工場で始動させました。これにより二酸化炭素排出量を大幅に削減した高品位の二酸化チタン原料、鉄鋼、金属粉を生産することが可能となります。商業生産に向けた技術の確立がなされるとRTITケベックオペレーションでの二酸化炭素排出量の70%を削減することができます。これは、年間約145,000台の車が排出する二酸化炭素量に相当します。


 

世界初、露天掘り鉱山で再生可能ディーゼル完全移行に成功 (リオティント発表-英語

カリフォルニア州ボロンにあるリオティントのホウ素事業U.S.ボラックスでは、露天掘り鉱山で初めて重機や車両の燃料を再生可能ディーゼルに完全移行することに成功しました。2022年にNeste社とロールス・ロイス社との協業で行われた実証試験では、使用済み食用油や廃棄される動物性脂肪など、100%再生可能な原料から作られたバイオ燃料“Neste MY Renewable Diesel™”が使用され、再生可能ディーゼルにおいても、従来の石油系ディーゼルと同様の走行性能を発揮することが実証されました。この完全移行により、従来の化石燃料と比較してライフサイクル全体で温室効果ガスの排出を最大75%削減することができます。

 


 

リオティント、ケベック州のAP60低炭素アルミ製錬所を拡張 リオティント発表-英語

リオティントは、低炭素アルミ製錬技術AP60を備えたケベック州のアルビダ製錬所に11億ドルの投資を行い、新たに96基のAP60を導入します。AP60はリオティントが開発した技術で、現在商業規模で実用可能なアルミ製錬技術としては最も効率的であり、二酸化炭素の排出量が少ない技術です。既存の水力発電と組み合わせると、新設備のアルミニウム1トン当たりの温室効果ガス排出量は業界平均の7分の1となります。新設基の稼働開始は2026年前半を目指しており、フル稼働時のAP60の生産能力は、既設分と併せて年間約22万トンに引き上げられます