Sustainability Update / Sep – Oct 2024

2024/11/14

クイーンズランド州政府との連携でグラッドストンを再生可能エネルギー拠点へ (リオティント発表 英語

クイーンズランド州政府とリオティントは、再生可能エネルギープロジェクトへの投資を支援するパートナーシップのもと、グラッドストン周辺の重工業製造基盤を強化するため、協力を拡大することで合意しました。この提携は、グラッドストンを再生可能エネルギーの拠点として確立するという州のビジョンを支援し、現在進行中の大規模な太陽光・風力発電プロジェクトと連携しています。これにより、日本企業とのジョイントベンチャーで運営されるボイン・アルミニウム製錬所(BSL)の再生可能エネルギーへの転換が進み、BSLの長期的な事業継続と雇用の創出が期待されています。この協力により、地域の電力網の強化や、ピーク需要時の電力需給調整管理が促進されると共に、オーストラリア連邦政府の「フューチャー・メード・イン・オーストラリア」計画に基づくアルミニウム産業の脱炭素化支援が強化され、オーストラリアが世界における低炭素アルミニウムの主要生産国としての地位を確立することも期待されています。

なお、上記提携は、関係ジョイントベンチャーの承認、オーストラリア連邦政府によるアルミニウム産業の脱炭素化政策の確立など、様々な条件を達成した後有効となります。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

オーストラリアで再生可能ディーゼルの原料となる作物栽培試験を開始 (リオティント発表 英語

リオティントは、事業の脱炭素化の一環として、鉱山で使用する重機などの燃料の再生可能ディーゼルへの移行を進めています。アメリカでは、ボロン・ホウ酸塩鉱山やケネコット銅鉱山において、重機の燃料を国内で調達された再生可能なバイオディーゼルに移行する取り組みを進めています。そして、新たなバイオ燃料パイロットプロジェクトの一環として、オーストラリアで3,000ヘクタールの土地を取得し、ポンガミアを試験的に栽培することになりました。ポンガミアは、オーストラリア原産の成長が早く、耐性の高いマメ科植物で、油分の豊富な種子が取れます。このパイロットプロジェクトでは、ポンガミア種子油の再生可能ディーゼルとしての可能性を評価し、同時にオーストラリアでの新たなバイオ燃料産業への貢献の可能性を模索します。オーストラリアにおけるリオティントのCO²排出量の約10%は石油系ディーゼル燃料に起因しているため、化石燃料への依存度を減らす取り組みとして引き続き電動化に注力することに加え、バイオ燃料の可能性も追求していきます。

 

ポンガミアの木に囲まれたリオティントの脱炭素最高責任者  

 


アルカディウム・リチウム社を買収 (リオティント発表 日本語

リオティントは、急成長中の垂直統合型リチウム化合物生産企業であり、長期的かつ低コストの事業および開発案件を含む資産基盤を持つアルカディウム・リチウム社(アルカディウム)の買収に最終合意したことを発表しました。この買収は、アルミニウム、銅、高品位の鉄鉱石に加えてリチウム事業をポートフォリオに組み込む、リオティントの長期的な戦略の重要な一歩となります。アルカディウムは、鉱石採掘から、従来のかん水抽出プロセスや直接抽出プロセスを含むリチウム化合物製造および抽出プロセスにおいて、最先端の技術と豊富な経験を有しています。現在の年間リチウム生産能力は炭酸リチウム換算で75,000トンに達しており、2028年末までにこの能力を2倍以上に拡大する計画があります。なお、本買収の完了にはアルカディウムの株主や規制当局などの承認取得が条件となります。    (Presentation

 

 

アイアン・オア・カンパニー・オブ・カナダ(IOC)が設立70周年で式典(リオティント発表 英語

リオティントが出資するアイアン・オア・カンパニー・オブ・カナダ(IOC)*¹は、北米の高品位鉄鉱石ペレット*² および高品位精鉱の生産・輸出業者として設立70周年を迎えました。

現在、鉄鋼の製造は世界の炭素排出量の 8% を占めています。そのため、鉄鋼業界の脱炭素化では、水素直接還元製鉄と電気炉を組み合わせたプロセスが有力な選択肢の1つとなっています。進化するグリーンスチール市場を含む新しい製鉄技術には高品位鉄鉱石が重要な原材料となるため、IOCでは不純物の少ない鉄鉱石を精鉱および鉱石ペレットに加工生産しています。年間生産量は9.67Mt(2023年、リオティント持ち分)で、今後は還元鉄向け需要の増加に対応すべく、生産能力とインフラの増強を検討しています。また、生産の際に利用するエネルギーの大半は再生可能エネルギー(水力)を使用しており、蒸気発生器電化を進め、さらにはトラックや列車の燃料をより再生可能な燃料源に置き換えること模索しています。 

*¹ IOCはリオティント(58.7%)、三菱(26.2%)、ラブラドール鉄鉱石ロイヤルティ収入公社(15.1%)の合弁企業

*²鉄鉱石の粉末を結合剤と混ぜて小さな球状に成形したもの